ISSN 1881-6169

教育実践学研究
山梨大学教育人間科学部
附属教育実践総合センター
研究紀要 No.19(2014)
pp.1-8

 

 
題目:国立大学教員養成系学部附属学校園における教育相談の実態と課題
題目(英語):Current Status and Future Direction in Educational Counseling and Consultation at the Attached Schools of the National Universities Teacher Training Faculty
著者:鳥海 順子(TORIUMI Junko)
要約:本論文は国立大学教員養成系学部の附属学校園における専属のスクールカウンセラーの配置について、その実態と課題について明らかにすることを目的とした。調査対象は、国立大学教育実践研究関連センター協議会教育臨床部門に所属している44大学で、26 大学より回答があった。そのうち、附属学校園に専属のスクールカウンセラーを配置しているのは25 大学であったが、配置の内訳は義務教育段階への配置が最も多かった。スクールカウンセラーの担当者は、①非常勤、②同一法人の教員と非常勤の両者、③同一法人の教員の順に多かった。非常勤のスクールカウンセラーを雇用するための財源は多岐にわたり、最も多かったのは附属学校予算からの支出であった。相談内容では、不登校や発達障害に関するものが多かった。今後の課題としては、国立大学教員養成系学部附属学校園からの教育相談に係るニーズは高く、附属学校園における教育相談体制の早急な整備、その実現のためのスクールカウンセラー雇用のための予算の恒常化と人材確保があげられた。また、センター専任教員など同一法人の教員が附属学校園の相談を担当することは多重関係の問題を派生させるため、倫理上避けるべきではないかとの重要な指摘もあった。さらに今後、相談ニーズに十分応えられない現実を打開し、国立大学としてモデルとなるような教育相談システムを提案していきたいとする意見もあった。
キーワード:国立大学教員養成系学部・附属学校園・スクールカウンセラー