ISSN 1881-6169

教育実践学研究
山梨大学教育人間科学部
附属教育実践総合センター
研究紀要 No.17(2012)
pp.83-89

 

 
題目:想像の産物に対する幼児の認識に文化的文脈が影響を与える可能性 架空の存在や魔法のような力に対する大人の信念に注目して
題目(英語):Influences of cultural contexts on young children’s perception of imaginary substances focusing adults’ belief on fictional characters and magical power
著者:塚越 奈美(TSUKAKOSHI Nami)
要約:本研究は,幼稚園児の保護者を対象に,[1]サンタクロース,[2]おばけや幽霊,[3]魔法のような力,[4]絵本やアニメの登場人物,[5]ぬいぐるみが生きているかのように接する,[6]空想の友達の存在,の6項目について,子どもの信念と保護者自身の信念についてたずねた調査結果を報告するものである。保護者は,自分の子どもがサンタクロース,おばけや幽霊の存在を信じており,ぬいぐるみを人間のように扱っていると認識していたが,空想の友達はいないと認識していた。また,保護者自身,6項目すべてにおいて「今でもときどき信じたくなる」と答えた者が一定数おり,特におばけや幽霊,魔法のような力については,その人数が有意に多い傾向にあった。「かつて信じていた」年齢は,おばけや幽霊では小学校高学年という比較的高い年齢までであったのに対し,ぬいぐるみや絵本の登場人物については,就学前という幼い年齢以降は信じなくなっている傾向が示された。
キーワード:幼児,大人,架空,想像,信念