ISSN 1881-6169

教育実践学研究
山梨大学教育人間科学部
附属教育実践総合センター
研究紀要 No.17(2012)
pp.25-33

 

 
題目:理科教育の読解力育成における研究 -概念の形成過程を中心として-
題目(英語):A study on the Improvement of Reading Literacy in Science Education: Focusing on the Concept Formation Process
著者:中島 雅子(NAKAJIMA Masako),堀 哲夫(HORI Tetsuo)
要約:本稿の目的は、理科教育における読解力の育成について概念の形成過程という視点から検討することである。まず、これまでの理科教育の読解力に関する研究を検討した。その結果、次の3つの問題点が明らかになった。1つめは素朴概念を軽視してきたこと。2つめは概念の形成過程に注目してこなかったこと。3つめは、それらを可視化する方法について議論されてこなかったことである。
これらをふまえ、理科教育の読解力育成において重視すべき要素として次の2点を指摘した。第1に、概念の形成過程に注目することである。その結果メタ認知が育成され、それらは外化と内化およびそのスパイラル化によりなされることである。第2に、そのためには概念の形成過程を自己評価する必要があることである。しかし、ここでは評価者の適切な教育観についての検討が必要となろう。さらに、これらを事例検討
において検証する必要がある。これらは今後の課題としたい。
キーワード:読解力、概念形成、メタ認知、自己評価、理科教育