ISSN 1881-6169

教育実践学研究
山梨大学教育人間科学部
附属教育実践総合センター
研究紀要 No.15(2010)
pp.143-151

 

 
題目:教員免許更新講習会の実施効果に関する検討 〜 保健体育科目の実施を通して 〜
題目(英語):Investigation of the Enforcement Effects in Teacher ’s License Renewal Course Through the Enforcement of Subject of Health & Physical Education
著者:植屋 清見(UEYA Kiyom),澤辺 直人(SAWABE Naoto),小町 昂史(KOMACHI Takahumi),比留間 浩介(HIRUMA Kosuke)
要約:教員免許更新制度に基づく講習会が全国の各地の大学で行われているが山梨大学においても平成20年度に予備講習として、そして平成21年度は本格的な講習として行われた。山梨大学全体での参加者は平成20年度は、150名で、21年度は大きく拡大して330名の講習会となった。筆者は2年度にわたって、実技系科目としての「保健体育」を担当したが、参加者の保健体育に関する実態や講習時間等の関係から実技種目の実施は行われなかった。しかしながら、今日、児童・生徒の体力、運動能力の低下が小学校体育の任に当たる教師の体育に対する認識や価値観、指導力の低さにも大きな原因があると指摘し続けてきた筆者(植屋、2000、2006)にとっては、学校体育の在り方、重要性を力説するには格好の場であった。授業においては、小・中・高校の体育及び保健体育の目標、カリキュラムの構成、そして体育の授業の指導に関するバイオメカニクスの導入の必要性を指摘できた場でもあった。授業開始時の受講生の学校体育に対する理解(学習指導要領の目標の理解)や授業に対する態度<よろこび尺度・評価尺度・価値尺度>得点(植屋、2000、2006)はとても低く、このような実態で学校体育の指導が遂行されていたかを考えると戦慄を覚える状況ですらあったが、授業終了時での結果は統計的に有意(p < 0.001)な改善が見られた。バイオメカニクスの原理や手法を用いた指導の重要性をも認識される結果となり、本授業への参加者に対しては充分なる効果をもたらし得たことが確認された。但し、山梨県の教員全体の数から言えば、受講生の数も少なく、必ずしも効率の高い講習会とは言い難い。本講習会が教員として必要な資質能力が保持されるように意図されるものならば、より多くの教員が参加できる講習会であって然るべきであると思われる。
キーワード: 教員免許更新講習会、実施効果、保健体育、体育の授業への態度得点、バイオメカニクス