ISSN 1881-6169

教育実践学研究
山梨大学教育人間科学部
附属教育実践総合センター
研究紀要 No.13(2008)
pp.159-165

 

 
題目:教員研修における「勘定」と「感情」 -教員の授業像を描きかえるために-
題目(英語):Consideration and Emotion in Off-the-Job Development Program of Teachers
著者:榊原 禎宏(SAKAKIBARA Yoshihiro)
要約:本報告では、これまでの筆者による実践と分析を踏まえ、教員研修をいかに捉えるべきか、また効果的な研修を実現する上で必要な条件は何か、について整理を試みている。つまり、1.教員研修の効果は、研修経験者の実践や発想のいかんによって測定されうるが、これは教育主体である教員自身の変化において捉えられる。2.このためかれらを研修の受講者(客体)から参加者(主体)へと転換させるべく、伝達よりもむしろ既にかれらに内在する経験や価値観を顧みられるように促すことが肝要である。3.研修の内容と展開については、論理(勘定:考えたのちの結論)的な振り返りだけでなく、感情的な混乱や葛藤またカタルシスを経験できるように構成されることが主体のあり方に影響を及ぼす点で重要となる。4.研修の企画・実施者そして講師が以上を踏まえるとともに、参加者の論理や関心・意欲を捉え、問いかけ、それらを揺るがす演出・演技上の力量を持つとともに、環境整備にも配慮する必要がある。以上の4点を述べた。
キーワード:教員研修,職能開発,振り返り,論理と感情,研修環境